Yoji Yoshizawa
須藤康花
須藤康花という夭折した画家がいる。 私が彼女の作品から受ける印象は「とても個人的に普遍的なテーマを描いている」というものだ。もっと具体的に言えば、病苦を抱えて自分が死ぬという終着点を常に意識しているように思う。
宮沢賢治の「雨ニモ負ケズ」の軍国プロパガンダでの使用同様、須藤氏の周辺(お父上を中心とした)は左傾イデオロギーの広告塔として彼女を使っているのが大変残念だ。
彼女の作品は個人が運命や世界と極めて個人的、且つ、真摯に対峙しているところが素晴らしいのであって、特定の政治イデオロギーにかまけているほどの余裕は感じられない。