• Yoji Yoshizawa

私の音楽的ルーツ(29)

これまでも書いてきましたが、1976年からマンハッタンのグレゴリーズというお店で演奏するようになりました。スイングからビーバップまでのレパートリー。50年代ごろリアルタイムでそれらを演奏していたプレーヤーたちから当時のジャズの洗礼を受けました。他でも書きましたが、あの雰囲気、音楽的価値観をもって演奏している人は現在皆無に近く、それを真似しようと試みる人は多くても、私には違和感しか感じられません。あの先輩たちとは、世界観が違うんです。


今でも家でリラックスしている時にはその時代の曲を、その当時のスタイルで弾いてみたりしています。本当はバーボンのストレートを飲みながらと行きたいのですが、もう飲めなくなって久しく、カウンターのショットグラスの中で美しく飴色に光る思い出の中のそれをイメージするのみです。


一緒に演奏してくれていた人たちはビーバップの頃の人たちだったので、彼らが憧れた、彼らの先達や同世代のプレーヤーの曲がジュークボックスではよく選択されていました。ナット・キング・コール、レスター・ヤング、ジョニー・ホッジス、コールマン・ホーキンズ、ジョージ・シェアリング…、そしてもちろんレディ・ディです。彼女の歌声はバーボンのまろやかな酔いに実によく合うのです。


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