• Yoji Yoshizawa

私の音楽的ルーツ(27)

ジャズが好きな人でビーバップをあまり好かない人も結構いたりします。ディクシーランドとか、スイングとかそういった古いスタイルも良いのですが、修行となると絶対に避けて通れません。「おとなと子供を分ける」と言われるぐらい、最高度の演奏技術やハーモニーの知識が必要だからです。


この「Koko」を聴いていただければそのテンポの速さをご理解いただけるでしょう。今でもこういったスピードで演奏に付き合ってくれる人はあまりいません。お客さんがゆったりとした「大人のジャズ」やスイングするものを喜ばれるということもあるのでしょう。ニューヨークの証券会社でバイトをしていた頃、リアルタイムでビーバップのメッカであった52丁目あたりで遊んでいた人と知り合いました。とにかく若者にはこのスピードと新しいサウンドがとても魅力的であり、今であれば物凄く速いテンポのヘビメタみたいなものだったのでしょう。ハーモニーやメロディに関して、サッチモは「あの中華音楽」と揶揄していましたが、増減5度が多様されたりする独特の音が革命的であったことの証左ともなっています。私はもちろん1955年に亡くなったパーカーをライブで観たことはありませんが、ここでトランペットを吹いているディジー・ガレスピーはカーネギーホールのオスカー・ピーターソンのコンサートのアンコールでサプライズゲストとして登場したのを観ることができました。


チャーリー・パーカーは、今風に言えば、ヤバいです。この人にはまるとそれまで楽しい一辺倒であったかもしれない楽器演奏が苦行へと変わるのです。とにかく技術力を高める努力が日夜続くことになります。パーカーで挫折する人も多いので、篩(ふるい)のような存在でもあります。


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