• Yoji Yoshizawa

「天国への階段」ソロ前のセクション:譜面の表現

レッド・ツェッペリンの「天国への階段」のソロ前のジャカジャーンというところからソロの入りまでは曲に合わせて足をタップしていると何が起きたのか良く理解できないところで(ギターも結構ずれているというのもありますがw)、以外と多くの人が変拍子で採譜しているようです。これは後述しますが、間違いであるかは議論出来るところです。


ライブバージョンを聴いてみるとドラムスがハイハットでビートを刻んでいます。これに基づき採譜するとなんと4/4が8小節でソロにすんなり入るんですね(コメント欄写真)。これまでオンだと思っていた箇所が実はオフだったということになります。


さて、変拍子で採譜するのは間違いか?というと一概には言えないと思います。4/4が8小節だとやはりジミー・ペイジは凄いなぁ、と感心させられます。しかし本人の直筆スコア、あるいは証言がない状況では音を聴いて判断するしかないのです。採譜されたものは「聴き手が聴いているものをどのように分析したか」であり、変拍子で解釈しても一概に間違いであるとは言えないのです。


4/4が8小節だと演奏は難しいです。アクセントがシンコペーションとなっているからです。シンコペーションが複雑・高度になりすぎ、元のビートが失われていると感じれば、採譜する側は変拍子で採った方が「論理的」な譜面となり、読み手にとって楽になるというケースもあります。


4/4で付点4分ふたつと4分ひとつは123,123,12と8分でカウントします。これは良くあるベースのパターンで珍しくもなんともないのですが、これを6/8+1/4とした方が良いケースもあります。これは人間が脳内でインプットされた刺激をどのように解釈し、理解するかという認知科学的命題でもあり、民族音楽の採譜の難しさにも通じるものです。と同時に他者とのコミュニケーションツールとしての楽譜がどうあるべきかという極めて実践的な課題でもあると思っています。


4回の閲覧

©2015-2020  Yoji Yoshizawa